「トロールの森 2014」の今年のテーマは「ニジムリズム」。
「ニジ」には、7色だけではなく、その色と色の間には、たくさんの色の階調が存在しています。今年は幅広く作品募集を行いました。自由な発想や表現をもった新しい作家が参加することで、緑多き公園に独自の色をもった魅力的なアート作品が集まり、風景とからみ合う場になるはずだという思いも込めました。
トロールの森では、野外展示作品だけでなく、公園でのワークショップも行われ、さらには日・祝日を中心にイベントやパフォーマンスが催され、アーティストとまちの人が交流します。
アートの見方に正解はありません。ジャンルも多種多様で、境界線を引くことは容易なことではありません。
見る人によっては、「虹」のようにさまざまな色味を感じることができるでしょうし、きれいな色に混じり合っているように見える人もいると思います。あるいは、人によっては、混じり合うことで、かえって濁って映ってしまう可能性も考えられます。
それを恐れず、複数の色が混じることで、思いもよらない色味が目に飛び込んできて、見たこともないような景色や、新しい発見に出会うこともあるはずです。そのような出会いや喜びこそ、「トロールの森」の特徴でもあります。
雨あがりに架かる虹のように、短い期間ではありますが、アート作品や一度きりのパフォーミングアートとの出会いが、普段美術と関わりのない人たちや地域ともっと絡み合い、関係性が「ニジむ」ようなきっかけになることを目指し、展開していきます。